のみ友通信 105号「臨死体験」

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★ のみ友通信 第105号 ★

 

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2021/8/14

 

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病気を機にサラリーマンをやめ

全てをリセットし、東洋医学を学ぼうと

淡路島に移り住んだ時のことでした。

 

もう20年以上も前のことです。

 

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3年間の学びの後

鍼灸国家資格に合格したものの

 

「この後どうしようか?」

 

と、ぐるぐる迷っていました。

 

独立するにはまだ自信がなかったし

かといって、どこかの治療院に勤めて

サラリーマンに逆戻りもつまらない。

 

そもそも淡路島にとどまるのか?

それともどこかに移住するのか?

 

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そういうのって無限に選択肢が広がり

一度考え出すとキリがないですよね。

 

「ああ~っ」ってなります(笑)

 

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でも「これっ!」という結論も

そう簡単に出ないんものなんです。

 

いろんな人に会いに行ったり

相談してもピンと来なくて

 

夫婦二人で散歩しながら

「ど~なる?」「どうする?」と

大声で歌いながら

気を紛らわせていました(笑)

 

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そんな宙ぶらりんのまま、1年が経った頃です。

 

ふと読んだ雑誌の求人広告に

伊豆の療養施設「やすらぎの里」での

治療師と調理の募集が載っていたんです。

 

自然の中でのホリスティックな治療

温泉・夫婦二人で勤められる・・・。

 

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1年くらい考え続けたいろんな理想が

全て叶えられそうな場所でした!

 

なんか急にチカラが湧いてきて

明るい光に照らされた気持になりました。

 

「これしかない!」と感じた瞬間でした。

 

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答えのない事態に留まり続けるチカラ。

 

「ネガティブケイパビリティ」

 

18世紀の詩人 J・キーツはそれを

人が偉業を成し遂げる時に不可欠であり

シェイクスピアは桁外れであると述べています。

 

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宙ぶらりんでスッキリしない時って

誰しもはやく白黒つけたくなりますよね。

 

でも、あえてそのややこしい沼に

とっぷり浸かり、じっと待ってみる。

 

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それは口で言うのは簡単だけど

とってもしんどいことです。

(僕もしんどかった…笑)

 

A・ミンデルはそれを

「炎の中に座り続ける」と表現し

 

クリパルヨガでは

「エッジに留まる」といいます。

 

そこで逃げずに居続けることで

何かが変容していくのだと。

 

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いま、あらゆるものが二極化し

分断されるこの世界にとって

 

ネガティブケイパビリティ―は

多くの人に必要なチカラだと思います。

 

矛盾を内包し続ける胆力。

 

ではそれはどうすれば得られるのでしょう?

 

今日はそんなおはなし。

 

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● 目次

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・ のみ’s Bar「臨死体験」

 

 

・  編集後記

 

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● のみ’s Bar

 

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僕が影響を受けた本の紹介コーナー。

 

今日は、前回に続き先日亡くなられた

立花隆さんの「臨死体験」のご紹介です。

 

立花さんは科学や哲学、芸術、歴史など

実に広範な分野に精通しておられますが

 

このテーマはそんな立花さんだからこそ

語りうる内容なのだと思います。

 

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「命とはなにか?」

「死とはなにか?」

「魂は実在するのか?」

 

誰しもが一度は興味を抱きつつも

直面を避けてきた問いに対し

立花さんの語り口はとても冷静です。

 

興味本位のオカルトに偏るのでもなく

一面的な科学分析に終始するだけでもない

 

事実と妄想を丁寧に切り分けながら

淡々と話を展開するあり方は

とても誠実に感じました。

 

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僕自身もこのテーマに対しては

昔から大変興味をもっていますが

 

このような答えのないテーマに向き合う時

大切なのは「真実かどうか?」ではなく

「問いを抱え続けること」だと思います。

 

ネガティブケイパビリティ―。

 

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もしこの生が永遠だと思うのなら

もしこの生が一回キリだと思うのなら

 

「あなたにとって生きる意味とは何か?」

 

そんな問いを深く突き付けてくれる本です。

 

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● 編集後記

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ここしばらくどうにも答えの出ない問いを

抱えながらウンウン唸っていました。

 

そしたら、不思議な夢をみて

「あっ、自分の中で答えは出てたんだ!」

と、思えるような出来事がありました。

 

▼ その時の夢

 

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で、冒頭の問い

 

ネガティブケイパビリティ―。

 

矛盾を内包し続ける胆力は

どうすれば得られるのか?

 

僕はどのようにして

そこに居続けることが出来たのか?

 

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一つはヨガや瞑想や武道などの実践です。

 

とはいえ、僕は正直そこまで

熱心に向き合ったわけではありません。

 

剣道は3歳からやってきたけど

すぐオロオロ動揺する

肝っ玉の、器の小さな人間です(笑)

 

では他に何が?

 

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それが共に歩んでくれる人の存在です。

 

どんな時も信頼してくれて

共にいてくれる人がいることで

 

僕の器では小さくて抱えられなくても

揺れや迷いを抱えていられる。

 

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少し照れくさいですが

それは妻だったり

仲間だったりするわけです。

 

次回、そんな仲間「サンガ」の

はなしをしたいと思います。

 

 

バックナンバーはこちらです

 

 

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